
白い脚に、木の天板。引き出しの取っ手はまだ少し固くて、開け閉めのたびに新しい家具の音がします。窓の外には坂の街。足元のグレーのカーペットは、貼られたばかりです。
神奈川区・反町で準備を進めている、えがお訪問看護リハビリステーション 反町です。元町につづく2つ目の事業所で、ふだんは「反町ステーション」と呼んでいます。少し前まで何もなかった部屋に、仕事の道具が一つ、また一つと届きはじめました。この部屋がステーションになっていく日々を、これから「反町ステーション準備日記」としてお伝えしていきます。

机が並びました
机は並びましたが、この向きで確定というわけではありません。
どちらを向けるか、椅子との間隔をどうするか。朝の申し送りはどこで行い、記録用のパソコンはどこに置くのか。実際に部屋を歩いてみると、決めることが次々に見つかります。
訪問看護は、ご利用者さまのご自宅へ伺う仕事です。それでも、スタッフが戻って記録を書き、相談し、次の訪問へ向かうステーションの環境は大切です。忙しいときにも声をかけやすいか。必要な物をすぐ手に取れるか。これから働く人の動きを想像しながら、部屋の形を考えています。

キッチンのあるステーションです
この部屋は、もともと住まいとして使われていた物件です。ですから、LDKにはしっかりとしたキッチンと、カウンターもそのまま残っています。
訪問看護のステーションにキッチンは珍しいかもしれません。けれど、訪問から戻ったスタッフがお茶を淹れて一息つける場所があるのは、この部屋ならではの良さだと思っています。
カーテンは、まだ届いていません。
いまはまだ家具もまばらで、窓の向こうから室内の様子がよく分かるくらい、ガランとしています。カーテンが入り、椅子が入り、スタッフの笑い声が響く。そんな光景を頭に浮かべながら、この準備の時間を楽しんでいます。
畳の部屋が、相談室になります
この部屋には、もともと和室が二間ありました。
襖には山水画が描かれ、床の間もあります。広い部屋の床はつやのあるフローリングで、窓辺には作り付けの収納が並んでいました。
そこに手を入れて、ステーションの形に変えていきます。
リビングだった部屋は、掃除がしやすい、やわらかい素材の床に張り替えました。和室は、畳の上に木目の床材を敷きました。畳はそのまま下に残っています。この二間が、これから相談室と更衣室になります。
ただ、襖の絵と障子はそのまま残しました。すべてを新しくすることもできましたが、費用と工期を考えて、使えるものは使う方針にしています。結果としてこれが良かったようで、障子越しの光が入る部屋は、相談室として事務的になりすぎない雰囲気になりました。
床が変わると、同じ部屋でもずいぶん印象が変わります。壁と建具は前のまま、足元だけが新しい。その途中の感じが、いまのステーションそのものだなと思いました。




まだ「正解」のない部屋です
元町のステーションは、今年で9年目を迎えました。
今の元町の形は、最初から完成していたわけではありません。日々の訪問を重ねる中で、「ここはこうしたほうが動きやすい」「この方法なら情報を共有しやすい」と、少しずつ整えてきたものです。
一方、反町はこれから形をつくる段階です。家具の配置だけでなく、声のかけ方や情報共有の方法、物品の管理など、まだ決めきっていないことがあります。
決まっていないことが多いのは、落ち着かなさもあります。ただ、それは立ち上げメンバーの意見を取り入れられる余白があるということでもあります。「前の職場では、ここが使いづらかった」「こんな仕組みがあると助かる」。そうした率直な声も聞きながら、一緒に働きやすい場所をつくっていきたいと思っています。
場所を借りただけでは、始められません
訪問看護ステーションは、場所と人員をそろえただけで始められるものではありません。介護保険による訪問看護を行うためには、自治体による「指定」という手続きを受ける必要があります。
横浜市の指定日は毎月1日で、それぞれの指定日に応じて書類の提出期限が設けられています。申請では、人員や設備の基準を満たしているかに加え、運営規程や事業所の平面図など、さまざまな書類の確認があります。
また、横浜市では、新規事業所の管理者が「質の向上セミナー」を受講することも必須です。書類の期限やセミナーの日程を一つずつ確認しながら、現在は必要な準備を進めています。
確実にお伝えできる段階になるまでは、開設日についてのご案内を控えています。今後お知らせできることが決まりましたら、このブログでもご報告します。
元町から受け継ぐもの、新しくつくるもの
反町にも、元町で9年間積み重ねてきた経験を生かします。
困ったときに相談できること、24時間の連絡体制、記録やご報告を丁寧に行うこと。ご利用者さまやご家族、ケアマネジャーの皆さまに安心していただくための大切な部分は、これからも変わりません。
その一方で、「以前からこうしているから」だけを理由に、すべてを同じ形にするつもりもありません。元町で培ったものを土台にしながら、反町という地域や新しいメンバーに合う方法を考える。新しい拠点だからこそできるつくり方があると思っています。
この部屋を一緒につくる方へ
反町ステーションでは、立ち上げメンバーとなる看護師・理学療法士・作業療法士を募集しています。場所は反町駅から徒歩4分ほどです。
すでに完成した職場へ入るのとは少し違い、反町では、日々の働き方や仕組みについて立ち上げの段階から一緒に考えていただけます。もちろん、元町で積み重ねてきた経験や支える体制もあります。
会社見学は履歴書なし、服装自由です。「転職を決めたわけではないけれど、少し気になる」「まずは話を聞いてみたい」という段階でも構いません。
机の並んだこの部屋が、これからどのようなステーションになっていくのか。次回も、準備の途中からお届けします。